ノウハウの共有が出来てないでござるの巻

先日よりgdgd言っている録音の件ですが、実際に自分でフリーソフト環境で録音を行ってみました。朝からその話についてちょっと書いていこうと思います。感想/紹介のために読んでくださってる方はスクロールして飛ばしてください。実際、この話かなり不評なのか、想像を絶する反響の無さです。それは最初から覚悟の上でやってることなんで仕方が無いんですが、もうちょっと違うアプローチもあったのかもしれませんね。読んでる人にとって詰まらないなら意味無いですものね。

実際に試してみたソフトは以下
RadioLineAudacityREAPERの三種類。情報を頂いた中で多かったものから選びました。定番のSoundEnginが入っていないのには理由がありますが、それについては後ほど。

提供して頂いた情報の中で目立ったのが、トラックの再生と録音とそのずれに関する話でした。先日EX1としてあげさせて頂いたMCさんも初期段階では外部機器を使ってトラックを再生していた(現在は違うそうです)とのことで。理想はトラックの再生もラップの録音も同時に出来ることだと思うんですがどうでしょうか。であるならば、マルチトラック対応のソフトこそがふさわしいだろうということで、先の三つのソフトを試して見たというしだいです。恥ずかしながら私は、この件で興味が出るまでRadioLineの存在を知りませんでしたし、Audacityがマルチトラック対応であることも知りませんでした。

実際に三つのソフトで軽く録音をしてみた上で、オススメの順位を上げておきたいと思います。
オススメを順位付けすると、1位REAPERver0.999、2位Audacity、3位RadioLine。
REAPERがオススメなのは、他の二つと違いDAWと呼べそうな内容のソフトであること。そして何よりASIO対応していること。AudacityはRadioLineより扱えるトラックの数が多いこと。出来ることの範囲が広いこと。ではRadioLineが良くないかというとまったくそんなことも無く。他の二つに比べ機能が単純化しているので、分かりやすいという点では圧倒的だと思います。敷居の高さはオススメの順位の間逆です。ですので、REAPERやAudacityが手に余ると言う方はRadioLineを使われてみてはどうかと思います。その際、波形編集にSoundEnginを組み合わせると良いのでしょう。また開発が国内のメーカーなので情報も分かりやすい所も長所だと思います。
Audacityに関しては優秀なソフトであることは間違いないのですが、今回は完全に除外して話を進めます。

さて、話は戻ります。トラックを再生しながら録音するとズレが出るという話が頂いた情報の中でありました。
ズレにも色々あると思うのですが、たぶん、この録音時のズレは“レイテンシ”によって発生しているものだと思います。これを問題ない程度に解消するために録音の際使用するソフトに対応していて欲しい規格がASIOです。その規格に対応しているのが先に上げたソフトの中ではREAPERのなのです。これがお勧め理由の一つです。
お勧めしておいて何なのですが、このASIOという規格、多少お値段の張るサウンド/オーディオカードやオーディオI/FでないとASIOドライバがついていない為、はっきり言って無用の長物です。なーんだプワックズには関係ないじゃないかという話にもなりかねませんね。ただ、ここで大きく触れるのは、I/F(あるいはオーディオカードなど)を導入する際に、ASIOに対応しているか否かを考慮して頂きたいという部分もあるのです。それと、今現在I/Fを使っていて、ASIOに対応しているにもかかわらず、その機能を知らずに使っている方も0ではないと思います。
ということで、ちゃんと合わせて録音したアカペラが、何故かトラックとズレてしまう現象が起きたらASIO規格を使うことで改善できるかもしれないと覚えてください。かなりアバウトに噛み砕いてますが概要としてはそんなものだと思います。細かいことは後からで良いんです。
一押しの理由がこのASIO問題だけかというとそんなことはありません。お勧めの理由は他に4点。まず、VST/DirectXの二つの形式のプラグインエフェクトが使えること。次にDAWの形態をとっているため操作さえ分かれば、ヴォーカルパートの部分ごとの再録音や被せの録音、その差し替えが非常に効率的に行える。同じ理由でそのままトラックも作れる。最後にもし市販のDAWを導入しようとした際に多少の操作性の違いはあれど、他の二つのソフトを使い続けるよりはよりノウハウが次のソフトで使いやすいであろうこと。以上のような点で非常にお勧めなわけです。ただ、先にも触れたとおり、細かいことを行おうとすれば、やはり敷居の高さが大きな壁になると思います。ソフトの機能全てを使おうとすると非常に大変なので、これから導入される方は段階を経て覚えて行かれるのがよろしいかと思います。


導入時に必要であろう基本操作についてメモ書き程度に記します。
1)オーディオドライバの設定を行う
show audio configuration on startupの項目(スタート→すべてのプログラム→REAPERフォルダ)でドライバーをASIOに設定しましょう。私のPCではこの設定をやると何故かREAPERが固まるので、設定後タスクマネージャーで無理やり終了します。変更を確定した設定そのものは生きているので、そのまま通常起動を行います。

2)録音するアカペラに関する設定
REAPERの上部メニューのFileからproject settingを選択。タブの一番最初、audio settingsの中のbrowseと書いてあるボタンを押し、フォルダを選択すると録音したアカペラは全てそこに保存されるようになります。またタブのなかのproject sample rateは基本44100Khz、project formatはwav file output、wav bit depthは理由が無ければ16bitに設定します。okを押して完了。

3)使用するバックトラックを挿入する
上部メニューのTrackからadd new trackを選択。ブランクトラックが一つプロジェクト上に作られます。ブランクトラック選択状態で上部メニューのInsertからmedia fileを選択、使用するバックトラックのファイルを選択し確定するとトラック上に音源が貼り付けられます。何も無いところにD&Dでも挿入可能です。

4)録音用のトラックを用意する
先にやったのと同様add new trackで新しいトラックを用意します。トラック名にテイクナンバー書き込むと分かりやすいかもしれません。トラック番号下にある赤丸が録音トラックの指定ボタンなので、これをONにします。

5)実際に録音する
バックトラックの音量を調整して、マイクなどの録音の準備が出来たらトラック部分とミキサー部分の間にあるプロジェクトのコントロールメニュー(再生、停止などおなじみのアイコン)の仲の赤丸を押します。すると録音が開始するので、実際に歌い録音します。取りやめる際は停止ボタンで大丈夫。録音が終わるとselect file save or deleteという項目が表示されます。明らかに使いどころのない駄目なテイクならファイルを選択してdelete selectで消し、残す場合はsave allを選択します。

これで一回目の録音は終了です。被せも同じ要領で録音していきます。部分的にとりたい場合は、再生カーソルを録音したいあたりに置いてそこから録音を始めると効率的です。非常に単純にインストール後から録音までを5段階に分けましたが、これくらいならそれほど難しい感じはしないのではないでしょうか。英語が苦手な方は日本語化パッチも出てるようです。また、非常に普及しているソフトですので、以前も述べたとおり、ここで触れていることなど、全て既にネット上にある情報だと思います。分からないところやより深い機能操作に関してもググるだけで情報が集まるのではないでしょうか。

ちょっと書き疲れて来たので取りあえず、REAPERがお勧めであることと、簡単な録音までの流れに関して触れました。感想や突込みなどありましたらお気軽にお願いします。

今日は休みなので、出来ればもう一度変な時間に通常の更新をしたいと思います。
構成も深く考えず書き始めてしまったうえに大して推敲もしていないので、いつも通りのかなり行き当たりばったりなエントリになってしまいました。あと、ASIOドライバの無いサウンドカードに擬似的にASIOドライバの働きをさせるフリーソフトがあったりするので、それについても触れるべきなのですが、一回ではちょっと無理でした。風呂敷の広げすぎですね。