SP1200の代替品?のこととか、雑感とか、感想とか

MOTUの新しいプラグインBPM(BeatProductionMachine)の仕様に目を通してたんですが、とんでもない一文が・・・
以下本家より引用(ttp://www.motu.com/products/software/BPM

Exclusive SP1200 Emulation mode faithfully reproduces the unique characteristics of the classic sought-after E-mu SP1200

SP1200の独特の音質変化をシュミレーションするモードがあるとは!?
ちょっと欲しいかもしれません。まだ値段に関する情報出て無いみたいなんですが続報に注目したいと思います。

ニコ動内の「ニコラップ」「トラック提供タグ」に関して考える上で、ネットラップ全体をもっと俯瞰して見て、現状を考察したいと思う今日この頃なのですが、時間の絶対量が足りず、どうも無理なようです。あと、昔と違って、ネットラップという大枠のくくりで捉えるには、拡大拡散細分化がなかなかすごいことになっているので、俯瞰視点など得られないのかもしれませんね。そういう意味では現状の私の視点は足元がおぼつかない感じであるなと思います。偏るにしてもどう偏っているのか、第三者から分かりやすい方が良いですよね。さて、どうしたものか。



sillyassさんのトラック。全体的に手数押さえ気味のトラックですね。狙いが掴み切れない印象のまま聴き終わってしまいました。低音部でアナログ系のキックがモコモコ鳴ってるようなんですが、私のリスニング環境では存在感がちょっと希薄な感じでした。ベースの代替ということでしょうか。途中で入ってくるシンセフレーズで某ロックグループの鳥な曲を連想しました。発想が狭いですか。そうですか。ちょっと、私では受け止めきれない難解さがありましたね。

参考までに某ロックグループの鳥な曲。詩が面白いと思います。



正燃さんとてんぷるさんの「Stay with me feat.てんぷる」。2MCによるヴァースごとに視点の異なるラブソングのようです。トラックは変態☆紳士さん。なるほど、このトラックに対して自然なアプローチということなのでしょう。フィクションかノンフィクションかは判断できませんが、たぶん多少のデフォルメはあっても後者なんでしょうかね。てんぷるさんのパートと正燃さんのパートでは、相対する恋人との現実的距離感の違いがあるものの、パートとパートを繋ぐフックが曲の中でその距離を超えて二つを結び付けている共通の思いのようで、上手く機能しているように感じました。それはそうと説明文が中々大変なことになっていますね。ライブでの問題は多くの場合数を重ねることで改善されるものでしょう。はじめから上手くいかない事の方が多いですからね。落ち込んだ気持ちは次回への燃料に転化して下さい。それと合格おめでとうございます。今度は新生活にまつわる歌が聴けるかもしれませんね。



空気,REDRUM,匿名希望(敬称略)の3MCによる「言いたい事を言うだけ」。うーん、なるほど、ある意味分かりやすいですよね。ちょっと気になる部分も何箇所かありましたが、上げ連ねるのも違うような気がしますので割愛。トラックはFLとかで素打ちしたものをレンダリングした感じでしょうか。あるTMさんを彷彿とさせますね。本当のところは分かりませんが、3ヴァース目の人が御本人ですかね。
ここらでちゃんと言おうか/ラップ自体は否定しない/好きなら好きで構わない/だが気持ちが悪いぜあなたたちー/HIPHOP好きも行き過ぎちゃうと何だかとっても可哀そう/一般化できない/認知得られない/金にならない/儲からない/土人の世界。はい、一昔前まではHIPHOP/ラップ好きなんて土人扱いだったことを思い出してくださいね。そういう時代を知らないのかもしれませんが。確かに二次元と結婚できるよう法制化しようとする試み自体は気が違っているとしか思えませんが、どうせ実現しないことですから暖かい目で見てあげたら良いのではないでしょうか。むしろ、そのような狭量な価値観を公にしてしまうことの方が、HIPHOPやラップをやる人にとっては実のところ大きなディメリットを持っているように思います。嫌いならしょうがないんでしょうけどね。一言で纏めるならば、「そんなことだからレゲエに市場掻っ攫われるんだよ」というところでしょうか。色々考えさせられる一曲でしたね。



与太者さん(ユーザーネーム)のMr.ルンペン。自宅警備してる腐れニートの視点になりきってラップしてみたとのことです。トラックは先日言及した仮トンさんの曲と同じくcometさんのバルーンファイトネタの物ですね。ニートという存在に対する考察が非常に甘いようで、世間でのステレオタイプニート像にすら至っていないように思いました。正直、単純に蔑むことで受けを狙うのであれば、もっと徹底的に蔑んでいただかないとニートの方達が絡まれ損なのかなと思います。ニートネタはそれこそ定番が沢山あるので、選択肢豊富な題材で、切り込み方次第では幾らでも聴き応えのある内容になる題材だと思うんですが、今回はちょっとそのような点では残念な内容でしたね。



spikeTVさんのトラック。ビート+ベース+スタブを基軸にしたシンプルなトラックですね。説明文から伝わってくるガツガツ感は、正直まねできないと思いました。シンプルなトラックほど、一音一音が担う物の比重が高いのは間違いないと思います。ベースとドラムはもっと作りこんだ方が良かったのでは無いかと思います。逃げを打って、音をむやみやたらに足さなかったところが凄いですね。私は足してしまいがちです。


以下、追記です。


UZURAさんと祭屋さんの「やりたい放題に【Invisible Tears】歌ってみた」。ボーカロイドのオリジナル曲をアレンジして歌ったという事のようですね。えーと、細かい感想は、もうコメントが賑わっているので、改めて外部で言及する必要もないと思うのですが、いやー、兎に角クオリティー高いです。原曲がラップ込みの曲のようで、その点で親和性の高いアプローチだったのかもしれませんね。UZURAさんのラップの上手さもさることながら、祭屋さんの歌も上手く圧巻の一曲だと思います。字幕が小さく若干見辛い所が勿体無いと思いました。これもまたニコラップらしい在り方を示している一曲だと思いました。ニコラップ・タグを手繰っている方々には聴かず嫌いせずに聴いて欲しいですね。その上で色々思いを巡らせるのが良いのではないでしょうか。


今日は、改めてなのですが、より多様な価値観の混在こそが、ニコラップの可能性であり、同時に危うい部分でもあるなと思いました。
現状の牌が増えた事での、質の面での低下や過剰な多様性が蔓延することを嘆く方もいるようです。その方々は大きな誤解をされているように思いますが、具体的なこと書くには時間が足りないので、また別の機会に言及したいと思います。
PC/ネットの普及が、創作の世界で発信者を急増させたことは今さらな話だと思います。これはネットラップ音源の急増に限らず、およそ創作的な行為全体に言えることと思います。何かを作り発表することで自分を表現する敷居は下がりましたが、その中で輝くためのハードルは高くなったと思います。嘆くより、建設的なことがあるのではないでしょうか?